Q.日本の間伐材で、本当に日本の毎年の木の消費をまかなえるのですか?
まずは、毎年どのくらいの量の木材ができているか。
材積は、日本では末口直径×末口直径×丸太の長さで計算されています。皮むきする木から末口14㎝、12㎝、10㎝、の2m丸太3本が取れるとすると、0.14×0.14×2+0.12×0.12×2+0.1×0.1×2=0.088立米が立ち木1本の材積になります。
そして、全く間伐の手が入っていない森で1haあたり1,600本の皮むき間伐をし、2本に1本を伐採して使うとすると、伐採した材積は1ヘクタール当たり70立米になります。
(皮むきした2本に1本は風倒木を防ぐ支え木として残します)
そしてさらに、10年計画で手入れする必要のある森1400万haを順番に手入れしていくと年間140万ha。つまり毎年140万×70立米=9800万立米、おおよそ1年間で1億立米の間伐材が出てくる試算になります。
次に、日本の木材消費量。平成21年時点での輸入を含めた木材供給料は約8200万立米。過去最大の木材供給は、平成7年で約1億1,200万立米。現在では1億立米あれば、日本の木材消費が十分まかなえています。上記より、日本の間伐材からの出材が1億立米でしたから、日本は本気になって間伐材で暮らすことを考えれば、海外の原生林を輸入しなくても十分国内で足りているということになります。ただし、国が本気で動くことは考えから外し、国や県や自治体を頼らずあくまでも自分で自分が動く、という姿勢を貫くことが大切です。
さらに、きらめ樹では1本の木を隅から隅まで活かすということを大切にしています。間伐材が豊富にあると言っても、木材を湯水のように無駄に消費していたら森はどれだけあっても足りません。間伐材を使うことと同時に、木材を丁寧に活かしきる、という暮らしを取り戻すことが大切だと考えています。