Q.きらめ樹(皮むき)の前と後では、森はどんな変化をしますか?
光が入ってくるので、真っ暗で何も生えておらずまっ茶色だった地面に一面に、植物たちが芽吹いて緑に覆われます。花が咲き、山菜が生え、野イチゴが実り、虫や鳥や動物が訪れるようになります。
一つの森では、植生調査をして、1年で23種、2年で53種、3年で76種と、植物の種類数が急速に増えたことが分かっています。スギやヒノキしかなかった森に広葉樹が育ち始め、春は新緑、秋は紅葉が楽しめるようになりました。
また、土には団粒構造ができ、水を染み込ませる森に変わります。2010年にきらめ樹した朝霧の森では、小さな丘のふもとに水が湧き出し河ができました。
そして、一番の変化は人間です。ある参加者さんが言いました。「森が蘇る活動と思って参加したのですが、じつは蘇っていたのは、人だったのですね。」と。「間伐は必要だと思っていたけれど、自分には何もできないと思っていた。」そう言う方もとても多いのです。けれども,自分でできることがある!と分かり、それに精一杯取り組んでいる自分がいる。森を蘇らせることで人が蘇るのです。