Q.巻枯らしと皮むき間伐、きらめ樹、立ち枯れの違いは何ですか?
巻き枯らしと皮むき間伐の一番大きな違いは、皮をむいた後の間伐材を使うか使わないか、です。
巻枯らしは昔からある手法で、太めのハチマキのように数十センチの幅で帯状に木の一周ぐるりと皮をむきます。皮はほとんど幹に残るので、木が枯れるにつれて皮と材の間に虫が入りやすくなります。巻枯らしは、材を使うことを目的にしておらず、枯らして立ったままにしておくことで間伐の効率化を図り、残った生きた木々の雪による倒木や風倒木を防ぐ支え木としての役割に重点を置いています。
皮むき間伐は、NPO法人森の蘇りの造語です。根元から木の梢に向かってできるだけ高く皮をむきあげます。木から水分が抜けて天然乾燥材になる過程で、なるべく皮を残さず虫が入らないようにした方が利用の範囲が広がるからです。
皮をむいてしまうと、虫にとっての隠れ家がなくなるので虫はつきにくくなります。皮のむかれた木の外側の部分、背板も壁材に活用しています。この商品を丸かべ君と呼んでいます。
きらめ樹は皮むき間伐と同義語です。「きらめ樹」も、NPO法人森の蘇りの造語で登録商標を取っており、きらめ樹リーダー養成講座できらめ樹の手法を学び、考え方に賛同された方に、活動する際に使っていただいています。きらめ樹と異なるやり方で皮をむく間伐を行う方には、皮むき間伐と表記することをお願いしています。
立ち枯れは、木が自然に立ったまま枯れた状態。隣の木との光の取り合いや水の取り合いの競争の結果負けてしまった木や、病気が入ってしまった木などです。木の皮が剥かれていないのに葉っぱが無い木を立ち枯れと呼びます。